Craft Garden

1993年生まれのゆとり世代の僕が、アニメや映画、読んだ本の感想や、社会に対する不満などを書いてます。

『知られざる台湾の「反韓」』/古谷経衡

評論家、著述家である古谷経衡氏の新刊『知られざる台湾の「反韓」 台湾と韓国が辿った数奇な戦後史』(PHP研究所)
を読了した。
本書は主に、「反共産主義」という立場から「蜜月」の関係にあった台湾と韓国が、1992年に何故、断交することになってしまったのか。また、台韓関係だけではなく、日台関係、台米関係などの当時の世界情勢を交え、詳細に記述されている。
本書を読むまでの私の台湾のイメージというのは、「親日国」、「蒋介石」、「台南海軍航空隊」、「街が汚い(友人の体験談w)」といったざっくりとしたものしかなく、ましてや台湾と韓国の関係など考えたことすらなかった。そのような私にとっては、台湾の歴史を知るのには非常に読みやすい内容であった。
現在の台湾における「反韓」は、冷戦構造が崩壊した当時の韓国が盧泰愚政権時代の「北方外交」によって、「反共」からの変質により一方的に裏切られ、韓国とはそれまで「反共」という立場で「蜜月」の関係にあった台湾の「国格」を傷つけ、それが現在まで続き、台湾における反韓感情の基盤となっているという。
また、そのような経緯から反韓の国となった台湾であるが、この台湾における「反韓」の感情と日本における「嫌韓」の感情は違うものだとも記述されている。日本における「嫌韓」の感情は、歴史に基づかない感情に訴える質の悪いものが多く、歴史をきちんと学び、ちゃんとした歴史的背景を基に訴えるべきだとしている。これは著者の云う通りではないだろうか。
歴史を忘れたものには未来はない。本書を読んでからそのことを非常に強く感じた。
また、本書のアマゾン等のレビューでは著者の前著『もう、無韓心でいい』とセットにしネガティブな意見が多く書かれているが、私はそれらのレビューに対し、本当に本書を読んでいるのだろうかと疑問を感じる。なぜなら本書からは『もう、無韓心でいい』と通ずるところが多く、全く変節していないことがわかるからである。
しかし台韓関係の歴史に関して無知であった私には本当に良い本であった。本書を読む以前の私のような方には、読むことを勧めたい。

 

知られざる台湾の「反韓」 台湾と韓国が辿った数奇な戦後

知られざる台湾の「反韓」 台湾と韓国が辿った数奇な戦後