Craft Garden

1993年生まれのゆとり世代の僕が、アニメや映画、読んだ本の感想や、社会に対する不満などを書いてます。

【書評】『ネット右翼の終わりーヘイトスピーチはなぜ無くならないのか』/古谷経衡

本書は評論家の古谷経衡氏が保守派からの視点でネット右翼の構造と実態を分析した書である。
本書も著者らしい文体で非常に読みやすかった。

私がインターネットに本格的に触れ出したのは2008年の中学3年時頃のことで、さらに政治的な言説をインターネットで見るようになったのはフジテレビデモもすでに終了し、第二次安倍政権が誕生する数ヶ月前のことであったため(元々日本軍の兵器が好きなミリオタであったため、趣味の延長線上でチャンネル桜大東亜戦争に関するような動画等はみていたが)、ネット右翼誕生の歴史を知る上で非常に参考になった。

著者は2002年の日韓ワールドカップ時の既存の大手マスメディアへの不満が、インターネットに流れ込み、メディアへの不信を抱いた層がネット右翼の起源であるとし、この時誕生したネット右翼を「前期ネット右翼」。2007年以降に「チャンネル桜」が登場し、それに出演している保守論客の影響をネット動画を通して誕生したのが「後期ネット右翼」であるとしている。
そして、「ネトウヨ」などと批判的な意味で使われるネット右翼というのは、2007年以降に誕生した後期ネット右翼で、それを「狭義のネット右翼」と本書では呼んでいる。
この「狭義のネット右翼」こそが問題であると。

「狭義のネット右翼」はヘッドラインに寄生し、保守派論客が出版する書籍や所謂「嫌韓・嫌中本」を読んでいるわけではなくヘッドライン寄生をしているだけであるという。
これには私も概ね同意である。実際私は「嫌韓・嫌中本」を何冊か読んでいるが、「狭義のネット右翼」がネット上で発する(私は2ちゃんねるなどでは政治的なものは見ないのであくまでTwitter上のことしか分からないが)ようなことは「嫌韓・嫌中本」には一切書かれていない。
「狭義のネット右翼」はヘッドラインに寄生しているだけであるために、何かと話題になった8.6秒バズーカのデマなどを信じてしまい、それを拡散してしまうという。そしてさらにそれを保守派論客が取り上げ拡散してしまうことがあるのでタチが悪いと。
このヘッドラインへに寄生しないようにするためにはやはりネット記事や動画だけではなく、書籍を読むことが必要であるのではないかと感じる。

しかし今からこの「狭義のネット右翼」を減らしていくことは非常に難しい気がする。なんだかキリがない気がする。「狭義のネット右翼」を減らすのではなく、本書の最後に書かれている「ソーシャル保守」というのを増やしていくことが一番いいのではないかと思う。

また本書は保守派による脱原発に関することも書かれており、脱原発しGTCCを推進すべきだと考えている私にとっては面白い内容であった。

私も本書の最後に書かれている「ソーシャル保守」というのを目指していきたいと思う。

最後に本書の内容とはあまり関係ないかもしれないが、本書の表紙が個人的に好みで非常に気に入った。

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