Craft Garden

1993年生まれのゆとり世代の僕が、アニメや映画、読んだ本の感想や、社会に対する不満などを書いてます。

【書評】『草食系のための対米自立論』/古谷経衡

古谷さんの著者は当ブログでも何度か紹介してきましたが、『ネット右翼の終わり-ヘイトスピーチはなぜ無くならないのか』を最後に紹介しておりませんでした。

しかしそれ以降の古谷さんの著書も全て読んでおりますし、まだ古谷さんのファンです(笑)


約1年ぶりなります本の書評というか感想は古谷さんの新刊『草食系のための対米自立論』です。


草食系のための対米自立論 (小学館新書 ふ 5-1)

草食系のための対米自立論 (小学館新書 ふ 5-1)


今日11月9日にトランプ政権が誕生することが決まりましたが、実にタイムリーなタイトルであります。

タイトルにもある草食系とは本書では日本人のことを指しているのですが、その理由は是非とも本書を読んでいただきたいと思います。

対米自立という問題を、映画『シン・ゴジラ』や沖縄基地問題、福島の原発事故を通して論じられています。



まず自分はアメリカに対しては映画やファストフードなどの文化は好きだけど、大東亜戦争における東京大空襲をはじめとする無差別都市爆撃や、広島・長崎への原子爆弾の投下に関しては今後も加害責任を追及していかなければならないという立場です。

そして対米自立に関しては、対米自立したいけれど在日米軍が撤退した場合、東アジアにおけるパワーバランスが崩壊し、日本を含めアジア全体の平和が脅かされる可能性が高くなってしまうため、今後も日米同盟を基軸とした安保体制を採っていく必要があるだろうと考えています。

しかし沖縄の基地問題が報じられる度に、沖縄戦における大田実中将の「沖縄県民斯ク戦ヘリ.県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」の訣別電報のことが頭に浮かび、沖縄に対して申し訳ないという思いにもなります。

とはいえトランプ大統領誕生によって本当にアメリカが自ら日本から去っていくのであれば、こんなことを考えている場合ではなく、真剣に自主防衛を考えなければならなくなりそうですが。


話を本書の内容に戻しますが、自分が興味深かったのは『シン・ゴジラ』論と福島第一原発事故の際のトモダチ作戦における米国の動向の分析です。

自分は『シン・ゴジラ』は劇場で4回観たのですが、どの『シン・ゴジラ』論よりも納得のいく『シン・ゴジラ』論でした。

トモダチ作戦における米国の動向を分析している点に関しては自分も初めて知るようなこともあり、やはり自分の国は自分で守らなければならないと実感した次第です。


本書も『シン・ゴジラ』などの映画を元に対米従属、対米自立に関して論じられているのが古谷さんらしいと思い気に入りました。


トランプ大統領誕生を機に、親米派にも反米派にも読んでいただきたい一冊です。